Amazonなどネット通販を通じて転売ビジネスをする人々、いわゆる電脳せどりをする“せどらー”にとって、ネット上の商品相場を知ることは不可欠なことです。
相場の情報を持たずに電脳せどりをすることは、カーナビやスマホのGPSを使わずに道を知らない旅先をドライブしているようなもので、ありえません。
ネット上に売り出された出品物の相場価格を知ることが、電脳せどりプロセスの第一歩でしょう。
それを知るための最たる方法は、無料のオンライン・ツールを使うことであり、その1つに『モノレートUS』というものがありました。
モノレートUSはかつて相場ツールの人気ランキングで最上位に上がるほど機能性に優れた便利かつ無料のツールでした。
しかし、数年前、詳細は分かりませんが、Amazonとの規約違反から閉鎖に追い込まれ、モノレートUSは使えなくなってしまいました。
そこで電脳せどらーたちの多くは「マジか!」と困ったかも知れません。
それでも、ご安心を。モノレートUSに代わる無料のランキング追跡ツールは他にも存在します。
それも、閉鎖の可能性が極めて低く、機能的にもほとんど劣っていない便利ツールがあるのです。
少しの間ですが、ここでそれを紹介したいと思います。
モノレートUSが使えなくなったことの影響
モノレートUSの使い勝手に慣れた人たちにとって、突然の閉鎖はショックだったことでしょう。
先の例で言えば、道を知らない旅先でのドライブ中、突然カーナビが壊れたようなものです。
一般的なユーザーにとってもAmazonの利用規約は厳しく、実際問題、電脳せどりのように法律的にグレーゾーンをもふくむビジネスにおいては、今後も似たようなネット相場ツールの閉鎖ケースが充分ありえます。
実際、モノレートUSの後、同じく人気だった相場ツール、プライスチェッカーも閉鎖に追い込まれました。
今は稼働中のモノレート日本版も、今後が見通せない状況だと言えるでしょう。
しかし、モノレートUSが使えなくなったことの影響はそう大きくはないのです。
ランキングツール・Keepaを利用すれば大丈夫!
なぜなら、Keepaという名の救世主が現れたからです。
Google独自のブラウザであるChromeには、拡張機能としてさまざまな無料アプリがあります。
Chromeのストアの中には、動画ダウンロードやドキュメント変換などのツールとともに、モノの相場価格を追う無料トラッキング(追跡)・ツール『Keepa』(正式名称は、Keepa-amazon price tracker)があるのです。
Keepaは他のChromeツール同様、無料かつ、たった数秒間でダウンロードでき、気に入らなければすぐに削除もできます。
Keepaの最大の強みはやはり、Googleの傘下にある点でしょう。
間接的にとはいえ、ITの世界4大巨頭GAFAのトップにあるGoogleの息がかかったKeepaには、GAFAの一員であるAmazonも中々手出しはできないでしょう。
トップ同士、大きな利害もあることから、Keepaによっぽど重い規約違反がない限り閉鎖されることはないことが容易に推測できます。
というワケで、相場ランキングツール、Keepaの未来はとても明るいものだと言えます。
Keepaの使い方
モノレートUSや日本版よりも不明瞭で細部へのこだわりがないという声もありますが、Keepaは使い勝手がよく、多彩な機能を備えた優れものツールといえます。
ネット上の相場価格ツールとしていったいどういうものが見れるのか。
出品物の最安値の変動履歴はもちろん、中古価格やAmazonのFBA(同社の代行サービス)対応商品のそれも表示され、あとはAmazonの在庫状況や出品者の数の推移なども確認できます。
表示はとても見やすく、もちろんほぼすべてがクリック1つで確認できます。
特に優れものなのは、価格トラッキング(追跡)機能だと言えます。
トラッキングのグラフには主に、オレンジの線と青い線が引かれ、前者はAmazon社が直売している商品で後者はマーケットプレイスの出品物、つまり主に転売者である電脳せどらーが出している商品になります。
ここで自身の狙う商品に対し相場よりも安く価格設定をしておくだけで、その値になった時にお知らせを受けられるようになります。
そこでその商品を仕入れれば、相場か相場より高く売ることで儲けられるというワケです。
また、多くの商品をまとめて価格トラッキングにかけたい場合は、Amazon内のほしい物リストにそれらを移すという手もあります。
入れた後にリストを公開、送信し、そのAmazonページのURLをKeepaサイト内の『ほしいものリストのインポート』に貼り付け、割引パーセンテージを決めれば、そこまで安値になった際にすべて一括して連絡が入るようになっています。
Keepaの価格トラッキング・ツールを使えば、面倒なリサーチなしで相場を把握でき、イージーにすばやく転売利益のチャンスがつかめるようになるハズです。
ツールを使用する上での注意点
Keepaの価格トラッキング・ツールには1つ注意すべき、弱点があります。
Amazonの直売商品以外のもの、つまり主に電脳せどらーが扱うマーケットプレイスの出品商品には、購入者宅への送料がふくまれないという点です。
ネット通販ユーザーにとっては送料も価格とほぼ一体になったものであり、せっかく価格が安くても送料が500円以上にもなれば大きなマイナス要因になります。
そのため、Keepaの価格トラッキングでモノの価格設定を行う際には、マーケットプレイスの商品に限ってプラス300円から500円の上乗せをしておく必要があるでしょう。
その上で、その商品が相場よりも安くなっていれば、より確実に転売のチャンスが到来したといえます。
また、価格トラッキングでのモノの価格推移だけを絶対視するのにもリスクがあります。
モノの価値を決めるのは価格と共に、ユーザーの評価でもあります。
自分が転売したいと思う商品があれば、そのつど実際にAmazonなどの通販サイトに行って評価の星数やコメントをチェックしておく方が無難でしょう。
価格が安くても欠陥商品であれば顧客のおとなしい日本でもクレームは必至であり、かつ自転車やバイクのような商品で万が一、購入者の事故を誘発するようなケースであれば、多額の損害賠償請求もありえます。
そのためにはPL保険に入っておくことなども必要でしょう。
しかし、それ以上に、扱いたい商品の評価をつぶさに見ておくことがビジネスとしても、また道義的にも大切なことではないでしょうか。
まとめ
電脳せどらーにとってネット上のモノの相場価格を知る上での超便利ツール、モノレートUSが閉鎖され、使えなくなりました。
しかし、ここでご紹介した通り、KeepaというChromeの拡張機能の便利ツールが登場し、状況は明るくなりました。
GoogleのサービスゆえにAmazonの規制対象にはなりにくく、将来性も大いにあります。
価格トラッキングなどすでに多彩な機能をそなえたKeepaは、今後も電脳せどらーや海外ネット貿易に励む人たちのニーズに応え、発展してゆくことでしょう。
また転売ながら人として商品を売るという道義的責任感を持てば、より充実したビジネスになるのではないでしょうか。
最後までご覧頂き有難うございます!
コメント