古着をオークション等で転売するのは違法ではありませんが、古物商許可証は必要です。

転売で稼ぎたいと考えたとき、初心者の方に古着はおすすめカテゴリーの一つです。実際メルカリなどではよく出品されていますよね。

そういった環境の中で

「古着を転売するのも違法なの？」
「転売で生計を立てている人はどう対策しているのだろうか？」

と疑問をもたれるのは当然のことかと思います。

まずはご安心下さい。

古着の転売は決して違法ではありません。ただし利益目的での購入・出品をする場合、古物商許可証が必要になります。

自分のために購入し所持しているものを不用品として販売するなら、その必要はありません。

もし、古物商許可証がなく販売していることが発覚した場合、警察による在庫品全てを立ち入り検査、ならびに重い罰則を受ける可能性があります。

転売で稼ぎたい方は、保険の意味でも古物商許可証は取得しておきましょう。

・副業で古着を転売したい方
・WEB転売する上で正しい知識を身につけたい方
・古着の販売先・仕入れ先で悩んでいる方

本記事はそんな方向けに「古着転売に関する正しい知識」と「古着販売に有利な販売先と仕入先」をご説明いたします。

きっとこの記事に辿りついたあなたは、きちんとした商売を行いたいと考えていると思います。その思いは必ず買い手にもきちんと評価されます。

本記事を見てもらうことで胸を張って古着を転売出来るようになるでしょう。

古着を転売するのは違法なの？

転売という行為そのものに違法性はありません。

しかし、転売によって利益を生み出そうとするなら古物商許可証がなければ違法となります。

古物商許可証が必要な理由は、主に盗難品や偽ブランド品の流通を防ぎ市場を守るためです。

転売のいかがわしいイメージは、こういった盗難品や偽ブランド品をそうだと知っていて転売している人達から生まれるケースもあります。

いかがわしさに加担しないことが何より大切です。

安心できる仕入先から仕入れることが、あなたの信頼にも繋がります。

また、盗難品か偽ブランド品でなければいいと思うかもしれませんがそうではありません。

古物営業法によると、私物ではない物品を活用した取引を許可なく行った場合、無許可営業として

「最大3年間の懲役または100万円以下の罰金、またはその両方」

が課せられることになっています。

事業目的で古着を売買する場合は、必ず古物商許可証が必要なのです。

逆に、個人が不用品処分を目的にオークションで商品を販売する場合は古物商許可証は必要ありません。

また、メルカリで販売する際は無在庫販売（在庫を持たず出品しておき、商品が売れたら仕入れと同時に販売する仕組み）はメルカリの規定により禁止されております。

こちらに違法性はありませんが、販売先の規定も確認しておく必要があります。

始めは色々と確認することがありますが、習慣になってしまえばそれが他の転売者とは大きな差になってきます。

古着を転売するには古物商許可証が必要

転売目的で購入した古着を転売して利益を出す場合には、免許が必要です。

古着転売を始めるなら必ず「古物商許可証」を取得しなければなりません。

古物商許可証を取得しないまま古着転売を始めた場合、3年以下の懲役または100万円以下の罰金に処されることがあります(古物営業法第31条)。

古物営業法とは、盗品や偽ブランド品の流通を防ぐ目的で制定された法律です。

こういった悪質な転売をする人たちのイメージは、転売屋を嫌う人が多い要因の1つでしょう。転売業界のイメージを悪くしないためにも、決められた規則は守るべきです。

バレなければ大丈夫ということはないので、古物商許可は必ず受けましょう。

では、「古物」とは具体的に何を指すのでしょうか。

古物営業法でいう「古物」とは「1度使用された物品もしくは使用されない物品で使用のために取引されたもの」を指します。

1度使用された物品とは、その名の通り1度着用された衣服や、タグが取られた衣服を指します。

使用されない物品で使用のために取引されたものとは、「自分で着用する目的で購入したものの出番がなかった」というような衣服だけでなく、「他人に着用させることを目的として購入したもの」も含みます。
つまり、転売目的で新品の服を購入した場合も古物商許可証が必要になるのです。

古物商許可証の取得の手順

古物商許可証は、法人も個人も取得できます。

古物営業の許可を受けるには、営業所を管轄する警察署に申請する必要があります。

申請から許可証の交付までにはおよそ40日かかります。申請すればすぐに許可が受けられるわけではないので、余裕を持って手続きをしましょう。

また、古物営業申請の際は、警察署の会計窓口で手数料を納めなければなりません。

注意したいのは、申請を取り下げた場合や許可が受けられなかった場合にも手数料が返還されないということです。古物営業申請に必要な手数料は、19,000円です。

手数料を無駄にしないためにも、事前に古物営業許可の基準を満たしているかどうか確認してみてください。

古物営業法第4条から、許可の基準が分かります。

総務省 e-GOV 法令検索「古物営業法」

さらに、申請には多くの書類が必要となるため、手続きは簡単なものではありません。

古物営業申請は、行政手続きの専門家である行政書士に任せてしまうのがおすすめです。

行政書士に頼む場合は数万円の費用が必要ですが、手続きの手間を考えればプロに任せてしまうのが最短ルートといえるでしょう。

不用品販売の場合には許可は不要

転売でも「使わない不用品を売却している」という個人活動の範囲内にある場合は、古物商許可は必要ありません。

ですがそこから外れてしまうと違法の可能性があります。

この個人活動かどうかの判断は「継続性」と「利益の金額」が大きなポイントとなります。

つまり、いくら自分の中では私物の処分であっても継続して取引を行い、利益を出し続けているのなら事業者扱いされてしまうのです。

その場合、相応の対応を求められペナルティを課せられてしまいます。

転売における個人活動とは、取引の頻度が少なく年間利益は申告が必要ない程度
となります。

（申告の必要のある利益金額は、給与を得ている方は20万以上、給与を得ていない方は38万以上です。）

古着転売がやめとけと言われる理由とは

「古着転売は手間が多い」「古着転売は利益が少ない」といわれることがあります。

古着転売が「やめとけ」といわれる理由は、以下の2つです。

• 売れ筋を知らなければ儲からない
• 在庫をかかえてしまう
• 購入者とのやり取りが面倒

ひとつずつ見ていきましょう。

売れ筋を知らなければ儲からない

当然のことですが、人気のない商品は売れにくいです。

転売で利益を出すには、売れ筋商品を知る必要があります。

例えばスポーツブランドの服は人気ですが、どこでも手に入るようなファストファッションブランドの服は売れにくいです。

古着の転売ビジネスで成功するには、売れ筋となる商品を知り、ジャンルを絞って取り扱うのがよいでしょう。

在庫をかかえてしまう

古着の転売では、1着の服が売れたくらいでは莫大な利益が出ることはありません。

中古の商品を買いたい人は安さにこだわる人が多いので、取引ごとの利益は数百円か、多くて数千円程度のものです。古着転売は「薄利多売」のビジネスです。

多くの服を売るためには、在庫を保管するスペースが必要になります。

自宅に在庫をかかえたくないという人は、古着転売に向いていないかもしれません。

購入者とのやり取りが面倒

古着転売の主戦場となるのは、フリマアプリやオークションサイトです。

フリマアプリやオークションサイトは「C to C(Consumer to Consumer)」ビジネスとよばれ、個人間でのやり取りが重要視されます。

古着転売では、服のサイズや状態など、購入者からの細かい質問に答えなければなりません。

写真だけですべての情報を伝えるのは難しいですから、いくら詳細な商品説明を記載していても、問い合わせがあるのは仕方のないことです。面倒くさいからといって、いい加減な対応をしてはいけません。

対応が悪ければ購入者からの評価が下がり、今後の転売ビジネスへ悪影響が及びます。

古着転売で儲けたいなら、丁寧な購入者対応を心がけましょう。

古着転売は儲かる？儲からない？

ズバリ、古着転売は儲かります！

古着転売が儲かる理由は以下の2つです。

• フリマアプリでは洋服が売れやすい
• 常に相場が変動している
• 送料が安い

それぞれ解説します。

フリマアプリでは洋服が売れやすい

メルカリをはじめとするフリマアプリでは、洋服が売れやすい傾向にあります。(参照:mercari column　メルカリで売れ筋のアイテム13選！さらに売れやすくするためのコツも解説　2023年2月現在)

洋服は定期的に買い足すものなので、常に需要があります。

転売ビジネスは継続的な利益を出すことが重要なので、古着は転売にうってつけのジャンルといえるでしょう。

常に相場が変動している

洋服には流行があるため、常に相場は変動しています。

タイミングを狙えば、安く仕入れた商品が高額で売れることがあります。

タイミングの見極めは簡単ではありませんが、下調べをすれば多額の利益を出すことができるでしょう。

送料が安い

洋服はコンパクトになるので、メール便のような小さいサイズの配送方法が利用できます。

例えば、厚さ3cmまで配送できるらくらくメルカリ便のネコポスの送料は210円(税込)です。同じくらくらくメルカリ便の宅急便の場合、一番小さい60サイズでも750円(税込)の送料がかかります。

送料が安ければ安いほど取り分が増えるので、コンパクトになる古着は、転売に最適な品物といえます。

古着の転売は初心者におすすめ！

転売初心者の方はぜひ古着転売にチャレンジしてみてください。

おすすめする理由は、二つあります。

一つ目は、高い利益率を確保できることです。

古着は定価がないため市場相場も常に変動しています。

そのためネットの転売物販の利益率は平均10%以下の中、やり方次第で利益率20%以上取ることも出来るカテゴリーです。

二つ目は、商品の送料が安いことです。

商品サイズが小さいものが多いため、仕入れでも売りでも余計な経費がかかりません。

また買い手にとっても手に取りやすいという利点があります。

送料が安いと迷わず買ってしまう事がありますよね。

また古着屋などでは1,000円以下の商品が数多くあり、少ない初期投資から簡単に始めることができるのもおすすめポイントです。

無在庫販売を禁止するサイトが多い

転売ビジネスをはじめるにあたって、「無在庫販売」を考えている人もいるのではないでしょうか。

無在庫販売とは、現物が手元にない状態で販売行為をすることです。無在庫販売を禁じる法律はありません。

しかし、フリマアプリやオークションサイトの規約で無在庫販売が禁止されていることがあります。

古着転売に人気のメルカリ・ヤフオク・ラクマには、無在庫販売を禁止する規約があります。近年、フリマアプリやオークションサイトでは無在庫販売に対する規制が厳しくなってきています。

サイトごとの規約を十分に確認しておきましょう。

古着転売におすすめの仕入れ先・販売先ランキング　

古着の仕入れや販売には、メルカリ・ヤフオク・ラクマの利用をおすすめします。

ランキング形式で、それぞれ解説していきます。

1位 メルカリ

もっともおすすめしたいのが、メルカリでの仕入れ・販売です。

古着転売に、メルカリのダウンロードは欠かせません。

2022年11月時点で、メルカリの累計利用者数は約4,800万人、月間利用者数も2,075万人を突破しました。(参照:メルカリプレスリリース　『フリマアプリ「メルカリ」累計出品数が30億品を突破』)

出品数が多いので、仕入れにも必須のアプリです。

手数料は10％と他のアプリと比べて高いですが、薄利多売ビジネスの古着転売には、購入者の多さは最大のメリットになります。

メルカリの古着転売で売れないときの対処法

メルカリの古着転売で売れないとき、以下のことを確認しましょう。

• 送料が購入者負担になっていないか

• 適正な価格設定ができているか

購入者にとって、送料の負担は避けたいものです。

送料を購入者負担にすれば安く見せることはできますが、購入してもらえなくなる可能性も高くなります。送料は出品者負担に設定することをおすすめします。

また、メルカリでは値下げ交渉が頻繁に行われます。

初期設定を誤れば、値引きに応じたときの利益がグンと下がります。初めから安くしすぎないことが重要です。

2位 ヤフオク

古着転売をするなら、ヤフオクのダウンロードも必須です。

普段ヤフオクを利用していない人でも、Yahoo!JAPAN検索からヤフオクの商品が見つけやすいため、買い手の間口を広げることができます。

手数料はメルカリと同じ10％ですが、Yahoo!プレミアム会員(月額508円)になれば、手数料は8.8%で済みます。

ヤフオクの利用者は、商品をよく吟味して買う傾向があります。したがって、ビンテージ品やレアアイテムが高値で売れやすくなります。

商品の特性に応じて販売先を変える工夫も大切です。

3位 ラクマ

ラクマの手数料は6%と、他社と比較して手数料が圧倒的に安いことが魅力です。

累計ダウンロード数は3,500万人(※App Store参照)とメルカリと比較し少ないですが、楽天ユーザーに人気のサービスです。

ラクマの買い物には楽天ポイントが利用できるため、期間限定ポイントの消化として安い古着が購入されることもあります。

メルカリと同じように値下げ交渉が多いので、初期の価格設定は安くしすぎないように気を付けましょう。

古着転売の仕入・販売のコツ！

古着を転売するうえで大切なのは、「売れ筋商品を安く仕入れて高く売ること」です。

売れ筋商品とは、主にブランド品のことです。

スポーツブランドの商品やアウトドアブランドの商品は、常に人気があります。

転売で儲けるためには、売れ筋商品のチェックを欠かさないようにしましょう。さらに、1円でも多くの利益を出すために「安く仕入れる」ことは必要不可欠です。

おすすめの仕入先は、以下の通りです。

• リサイクルショップ
• スリフトショップ
• ZOZOUSED
• メルカリ・ヤフオク

中でも、初心者におすすめしたいのはリサイクルショップでの仕入れです。

ネットのほうが安く仕入れられることが多いですが、慣れないうちは良品の見極めが難しく、粗悪品を購入してしまうこともあります。

しかし大手のリサイクルショップであれば、そもそもダメージの大きな粗悪品は置いてありません。

自分の目で直接確かめて購入すれば、確実に良質な品を仕入れることができるでしょう。

リサイクルショップで古着を見る目を養えば、だんだんと商品の相場をつかめるようになってきますよ。

ネットでの仕入れは実店舗の仕入れ以上にお得なのでに得なので、より利益がアップすること間違いなしです。

また、仕入れた商品を販売する際は「高く売ること」がもっとも重要です。

洋服には、季節ごとに売れるものの違いと流行があります。

例えば、冬に夏物のTシャツを出品しても売れにくいことは容易に想像できるでしょう。

旬の品物は旬のときに出品することが鉄則です。

トレンドに合わせた出品は、より高値で売ることにつながりますよ。

古着をオークション等で転売するのは違法ではありませんが、古物商許可証は必要です。：まとめ

古物商許可証を取得すれば、合法的に古着転売ができます。

煩雑な手続きは行政書士に任せてしまうのもおすすめです。

不要になった衣類の出品に違法性はありませんが、「利益を出す意思」と「継続性」が認められれば、古物商許可証が必要になります。

また、古着を転売するうえで大切なのは、「売れ筋商品を安く仕入れて高く売ること」です。

実店舗のあるリサイクルショップに立ち寄り、売れ筋商品・トレンド商品の見極めに慣れれば、より安く仕入れ、高く売ることができるようになるでしょう。

アプリはメルカリ・ヤフオク・ラクマを併用することで、幅広い層の集客が狙えます。

戦略的な古着転売で、効率的に稼ぎましょう！