怒鳴られるトラウマが影響？怒られるのが怖い！不安！なときの対処法

怒られることが怖くてたまらない、不安でビクビクしてしまうことはありませんか？

たとえば、

• 書類の提出や仕事の報告のとき、上司に怒られるのではと怖くなる
• 何かミスをすると、怒鳴られると思い反射的にビクッとなる
• ミスを直したあとも、また怒られるかもしれないと不安になる

といった状況です。

誰でも怒られることは嫌ですが、なぜ強い恐怖や不安を抱きやすいのか解説します。

また、恐怖や不安への対策、向き合い方を知りたい場合にも役立つ情報です。

怒られるのが怖いのは怒鳴られるトラウマ？甘えが原因？

なぜ、怒られるのが怖くてたまらないのか知っていますか。

過去のトラウマなのか、泣いたら許されるという甘えでしょうか。

怒られるのが怖い原因を探っていきます。

怒られるのが怖いから泣く

怒られて泣いてしまうのは、泣いたら許してくれるといった甘えがあるからではありません。

ストレスから身を守るために脳が反応し、涙がでると考えられます。

情動性の涙のストレス緩和作用に関する研究

子どもの頃に怒られたことが怖くて泣きだしてしまったり、大人になってからも感動する映画やドラマを観て泣きスッキリすることがありますよね。

「大人なのに泣きだすなんて、甘えではないのか？」と思う人もいるでしょう。

しかし、怒鳴られる体験を多く経験してきた人は、ストレスを感じ自然と涙がでてくるため甘えではありません。

また、誰かに怒られると自分を全て否定されていると感じてしまうこともあります。

たとえば、以下のようなケースです。

人物	状況
Aさん	●Bさんの仕事のミスに怒った●ミスを減らして、仕事ができるようになってほしいから
Bさん	●Aさんに怒られた、嫌われてしまったかもしれない●こんなミスをして自分はダメな人間だ

以上のように、怒られるとミスへの反省だけではなく、自分の人格を責めてしまいます。

また怒られるかもしれないと不安になる

怒られたらどうしよう、嫌われてしまう、怖いなどの不安で心がいっぱいになってしまう人もいます。

絶対にミスしてはいけないと自らプレッシャーをかけ、さらにミスを引き起こすことも。

負のループを自分で作ってしまうのです。

自分への自信を失くしやすく、さらに不安が積み重なってしまいます。

そして、怒られることへの不安を抱きやすく、苦しい思いをしながら日常生活を送っている人もいるのです。

怒鳴られるトラウマは理不尽に怒られる経験から起こる

人格を否定するような怒りをぶつけられると、心に傷を負いトラウマとなります。

次第に怒られることが怖くて、注意を受けただけでも自分は出来損ないだと、自ら否定するようになってしまいます。

ここまで追い詰められてしまう理由や具体例をまとめました。

幼少期に父親や母親に過剰に怒られる

子どものときに両親または片親から、しつけと称して何度も怒鳴られてトラウマになった可能性があります。

上記のように怒られると、嫌な気持ちになり落ち込んでしまいますよね。

厳し過ぎるしつけ、機嫌が悪いと八つあたりされるなどが繰り返されると、怒られることが怖くてたまらなくなるのではないでしょうか。

筆者は子どもの頃、夕食の時間が大嫌いでした。

ニュースを観ながら父親が問題を出し、正解しないと馬鹿！と怒られるからです。

教養をつけさせたい意図があったのかもしれませんが、子どもは怒られないように顔色をうかがうようになってしまいます。

公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの調査によると、怒鳴る、叩くなどは虐待という認識が広がっていることが明らかになりました。

公益社団法人 セーブ･ザ･チルドレン・ジャパン　子どもに対するしつけのための体罰等の意識・実態調査結果報告書

よって、怒鳴った人も本当は怒鳴ってはいけない、ということは理解しているかもしれませんね。

もちろん、道路に飛び出しそうといった命に関わるような事態ならば、強い口調や大声で止める必要があるでしょう。

しかし、日常のしつけのとき、怒鳴られるようなことをする子どもが悪いのではなく、怒鳴るほど余裕のない大人側に問題があります。

筆者も子育て中ですが、余裕がないときつい言い方をしてしまったことも。

そんなとき謝ると子どもは、いいよ！と元気に笑顔で答えてくれます。

自分はまだまだ未熟だなと感じ、子どもに対しても一人の人間として尊重するよう気をつけたいと思う日々です。

学校で必要以上に怒られる

学校で授業中や部活中に怒鳴られたことから、怒られることへ恐怖を感じる人もいます。

令和の学校ではときには厳しく叱ることはあっても、怒鳴る、罰を与えるといった間違った教育は減りつつあるのではないでしょうか。

しかし、昭和や平成初期の頃は、廊下に立たされる、頭にげんこつされる、先生が怒鳴って生徒は意見できない、といったことが普通にありました。

教室に一人残され先生に怒鳴られて、泣きながらお説教を聞いていた経験をした人もいます。

誰でもそんな怒鳴られると、もう怒られたくはない、怖くて嫌だと思って当然でしょう。

仕事で理不尽に怒られる

職場で理不尽に怒鳴られた経験から、怒られると恐怖でいっぱいになってしまうことがあります。

たとえば、以下のような状況です。

どの状況も精神的に辛く、怒られると反射的に怯えるようになってしまうかもしれません。

怒鳴られるトラウマとの向き合い方

怒鳴られて怖かった経験にはどう向き合って、どう受け止めたらいいでしょうか。

怖くて人と関わりたくないという気持ちになってしまう人もいるかもしれません。

しかし、広い世界には、想像以上に節度をもった人や思いやりをもつ人が多くいます。

怖いという気持ちから目を逸らさず、向き合いたいと思う人の参考になると幸いです。

怒られたことへの反省と本当に自分だけの責任か

仕事のミスを叱られたときはもちろん反省が必要ですね。

上記のような反省と対策は、次に活かされ前向きな反省になるでしょう。

しかし、君は仕事ができない！前にもミスしただろう！といった人格や過去を責めるような言動を認める必要はありません。

人間は忘れる生き物です。

ミスを全くせず、生きてきた人はいませんよね。

筆者はすぐ忘れてしまうのでメモ魔と化していますが、あとですぐやるから大丈夫と思っていてもうっかり忘れることも。

子どもにも、忘れ物だよと助けられることも少なくありません。

まだ数年しか生きていない子どもが、誰かを助けたり許すことができるのに、いい年をした大人がただ怒鳴ったり否定したりするのは情けないと思いませんか。

さらに、仕事の場合は業務の担当者、チェックした人、上長などさまざまな人が関わっているはずですよね。

まともな上司や同僚ならば、ミスを注意してもお前の責任だ！と一人に背負わせることはしません。

全てを抱え込まなくていいのです。

怒鳴った人のご機嫌はとらなくていい

もし、怒鳴ってきた人が不機嫌でも、あなたが機嫌をよくしてあげる必要は全くありませんよ。

寝不足や家族と喧嘩したときなどは、気持ちが沈みがちになって機嫌よく過ごせないですね。

だからといって、感情のままに怒鳴るのはどうでしょうか。

怒鳴られた人もいい気分はしませんし、怒鳴った人は品性を疑われ、誰も得をしません。

さらに、叱ると怒るでは意味が全く異なります。

怒る	叱る
感情のままに相手怒りをぶつける 例）バカ！だからいったじゃないか！	落ち着いて相手の目線で注意する 例）ここはミスしやすいところだね。次はどのように仕事を進めたらいいかな？

叱ることはミスしたことへの注意であり、相手への思いやりがありますね。

一方、怒ることは、相手自身を否定しており、人を尊重する姿勢がありません。

よって、怒ってきた相手の機嫌は誰もとる必要はなく、感情のコントロールができていない相手の問題です。

自分を認める

ありのままでいいと、自分を認めましょう。

そうはいっても優れているところなんて大してない、人と比べると嫌気がしてくると思う人もいるかもしれませんね。

たとえば、以下のことを実践すると、自分を認められるようになっていくでしょう。

項目	具体例
毎日、自分を褒める	●朝、きちんと起きられた●元気に挨拶した●掃除した
マイナスなことも受け止める	●仕事でミスしたが、反省し改善点がわかった●すぐ落ち込んでしまうが、感受性が豊かで人間味がある●ネガティブな性格だが、最悪のことも想定し対策しながら行動できる
安心できる周りの人や専門家に話しを聞いてもらう	●客観的な視点で自分のいいところを教えてくれる●心理カウンセリングなら、自分では気がつかなかった面を知ることができる

些細なことと感じてもよくやったと褒め、失敗や怒られたことにくよくよしている自分も、自分なんだと受け止めましょう。

自信を取り戻す

怒られるのが怖くてたまらなくても、毎日頑張っている自分をぜひ褒めましょう。

怒鳴ってくるような人がいても、きちんと話を聞く謙虚な姿勢はなかなかできることではありません。

失敗に目を向けるだけではなく、過去の自分と比べて今の自分ができていることにも目を向けましょう。

上記はほんの一例ですが、学生時代よりも新社会人のときよりも、できることが必ず増えているはずです。

どんな些細なことに感じても、できていることや変化したことに自信を持ちましょう。

怒鳴られるトラウマで不安になったときは？

また誰かに怒鳴られるかもしれないと、不安や心配な気持ちで落ち着いて生活ができないことがありますか。

もし、不安な気持ちでいるのなら、紹介する考え方や方法を試してみましょう。

変化が現れるまでは時間がかかるかもしれません。

人と比べず自分のペースで、一歩一歩進んでみませんか。

問題と感情を切り分ける

本来、注意する場合は叱るのが適切です。

怒鳴るは感情のままに怒りをぶつける行為ですね。

怒鳴られると自分を否定されている気持ちになりますが、反省する必要のある問題にだけ焦点を当てましょう。

たとえば、

といわれたら悲しい気持ちになりますね。また、余計な一言が多くパワハラですね。

落ち込まないようにしなくては、と思わなくていいですよ。

悲しい、イライラするなどのマイナスの感情がない人はいませんし、悲しいと思う自分もぜひ受け入れてあげてください。

そして、気持ちを切り替えて問題と向き合いましょう。

上記の例の場合、冷静になると、

と疑問が湧いてきます。

問題の改善するところにだけ焦点を当てると、対策方法も見えてきますね。

過去の失敗は終わった出来事

過去にした失敗は消すことも今どうにかすることもできない、終わったことです。

終わったことを悔やみ苦しみ続けなくていいですよ。

他人は自分が思っている以上に人の失敗を覚えておらず、忘れているかいわれて思い出す程度です。

もし、いつまでもネチネチいってくる人がいても、言葉を受け取る必要はありません。

聞いているふりをするぐらいでちょうどいいのではないでしょうか。

反省し対策を立てたら失敗は終わったこととし、ぜひ今に目を向けましょう。

失敗してもいい

失敗を繰り返してできるようになっていくため、失敗はしてもいいのです。

むしろ、一発成功だと成功したポイントがよくわからず、長続きしません。

• 失敗の原因はどこにあるのか？
• どのような対策が必要か？

といった、検証と改善が成功へと近づきます。

わかりやすい例として、Eテレのピタゴラスイッチの番組で登場する、ピタゴラ装置も成功まで50回以上も失敗しています。

デーモン閣下の「失敗、失敗、失敗の連続、心がくじけそう」の歌に併せて、ピタゴラ装置の失敗映像が流れてきます。

そして、「準備が大事、諦めるな、次こそどうか、きっと」の歌のあと、ピタゴラ装置が大成功！

諦めず数多くの挑戦をするから、成功が生まれるのではないでしょうか。

小さな成功を積み重ねる

少しずつできそうなことから挑戦し、成功する経験をして自信をつけましょう。

• いつもより早起きして朝活する
• 以前から興味があったことを勉強する
• スポーツや料理など新しい趣味に挑戦する

上記はごく一部の例ですが、何かに挑戦し「できた！」という達成感は自分を豊かにしてくれます。

また、失敗が小さくすむように計画して挑戦すると安心かもしれません。

できるのならば、周りの友人や同僚など、身近な人から協力を得るのもいいでしょう。

物事を始めると、楽しみの中にも不安があり、ときには失敗や諦めたくなることもあります。

明石家さんまさんのように「生きているだけで丸儲け」の精神を思い出すと、ふっと肩の力が抜けるかもしれません。

また、どうしても日常生活で不安やストレスを頻繁に感じるのなら、専門機関に相談しましょう。

（出典：国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所）

日本ではまだ抵抗を感じる人が少なくありませんが、アメリカでは気軽に精神科やカウンセリングにいき、かかりつけ医のような存在です。

怒鳴られるトラウマと共に生きるあなたは強い人

怒鳴られる体験を一度でもすると、ショックを受けて当然です。

家族や友人など周りの人に話を聞いてもらい、心を癒してきた人もいれば、一人でずっと心の傷を抱えながら生きてきた人もいます。

そして、心の傷を抱えながらも日常を懸命に生きる人は、優しく強い人です。

• 自分の心と向き合う
• 身近な人や専門家に話しを聞いてもらう
• 思いやりある心ある人との交流

上記のように、ぜひ一人で抱え込まず、周りの手も借りながら気持ちを楽にしましょう。

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