SNSやYouTubeなどで、月収100万円以上稼いでいます!などの話題をみかけることが多くなった転売ビジネス。
一方で、実際にやってみたけど、耳にしていたほど稼げない方も多いのではないでしょうか?
両極端な話や噂が多い転売ビジネス。
本記事では、そんな転売ビジネスの年収や将来性などを詳しく解説していきます。
転売ヤーの平均年収はどれくらい?
転売ビジネスは稼ぐためにやるべきことが多くあります。
ここまで明快なのに、なぜ両極端な結果が出てしまうのかというと
- やるべきことが十分やりきれていない
- キャリアによってやるべきことを変化させていない
という2点に尽きるでしょう。
「やるべきことを十分にやる」とはどういうこと?
毎日その作業を繰り返すことがキャリアに繋がります。
膨大な作業とは
- その日売れた商品を確認して発送する
- 店舗のカスタマー対応
- 届いた荷物の検品と在庫加算
- 在庫の確認と発注
- 商品登録や商品ページのメンテナンス
- リサーチ
などです。
たくさんの商品が売れればそれぞれの作業にも、多くの時間が取られることになります。
このように、稼ぐためにやるべきことは膨大です。
やるべきことを十分やりきるには、物販ビジネスの特徴を知りコツをつかむことが重要です。
ここに関しては本文中でお伝えします。
「キャリアによってやるべきことを変化させる」とは?
規模が大きくなるということは、毎日のやるべき作業と事業自体の拡大が含まれます。
365日1人で休まず行なえる仕事量は限られ、単純作業ばかりしていては事業の拡大は望めません。
キャリアによってやるべきことを変化させ、これらのことを解決していくことが求められます。
転売にかけられる時間やスキルの獲得によっても変わってきますが、年収はおおよそのキャリア歴によって推測する事ができます。
ここからは、それぞれのキャリア歴によってどのくらいの平均年収が見込め、どのような変化が必要か見ていきましょう。
始めたばかりの初心者
始めたばかりの多くの初心者が扱う商品は
- すでに手元にある不用品や中古品
- リサイクルショップやフリマアプリで仕入れた品
のどちらかであることが多く、大きな利益は見込めません。
しかし、転売ビジネスは仕組みがシンプルです。
まずは初期費用がかからないもので始めながら、転売の一連作業を確認していくと良いでしょう。
前述した利益率について考えると、月に5万円ほど仕入れて利益率が2割だとするなら、大体月収は1万円ほどになります。
小遣い稼ぎ程度の認識でいると良いでしょう。
三ヶ月程の初級者
作業の流れやリサーチに慣れてきたら、価格の高い商品やマニアックなものも扱っていくと良いでしょう。
新商品や季節商戦などのスピード勝負の動き方も、どんどん経験していきましょう。
しっかりリサーチをして、利益率を考えながら定期的に扱う商品を見つけていくこと。
また、梱包や発送方法などの消耗費についても、早い段階で利益の出る確実な方法に決めておくことをおすすめします。
半年から一年程の中級者
この頃になると、コツコツ続けていくと稼げるパターンが分かってきます。
また、扱う商品やカテゴリが増えていくため、個人だけの作業では厳しくなっていきます。
利益が出ているのに作業が追いつかない
対応しきれなかった小さなミスやクレームから、さらに時間が取られてしまう
などで悩むことも少なくありません。
こういった現象が出始めたら、作業効率を高めるために外注化や組織化をしていくことを視野に入れていきましょう。
外注などを利用して、自分が指示を出さなくても作業が滞らない環境を目指します。
ここまでくると、安定した稼ぎと作業時間の見通しがついてくるようになるでしょう。
数年以上の上級者
数年以上の上級者ともなると、毎月平均100万円ほど稼ぐトップセラーとして活躍する方が少なくありません。
- 一通りの業務が、自分がいなくても滞ることなく外注化や組織化ができ、コンスタントに大きく稼ぐことができている。
- 消費税の課税対象が1000万円を超える売上があり、法人化をした方が良い
この辺りまできたら上級者といえるでしょう。
転売の世界は日々変化しています。
結果に満足せずに扱う商品の間口を広げ、取引先や販売方法を模索し続ける。
将来を見通しながらコツコツ継続していくことが、安定した年収の維持に必要となります。
例えば問屋取引マイスターのゆーへーさんは、物販歴5年で年商8億円を達成しています。
ゆーへーさんは超絶ブラック企業の社畜から脱するために、売上0円で脱サラし転売ビジネスを始めました。
転売ビジネスのやり方はすでに結果を出していた友人に、彼が受けたコンサルを紹介してもらいスタート。
基本をおさえたやり方で、徐々に売上を伸ばし月利70万円程稼ぐようになっていきます。
そして、物販ビジネスを始めて2年で年収1000万円程稼ぎ、サラリーマンの頃とは比べ物にならない結果を達成します。
3年目にして、安定した仕入れ先の確保が長期的な継続に不可欠だと考え、メーカー・問屋取引を開始。
現在は、起業した転売ビジネスも法人化しさらに組織化を進め、自身は週1時間ほどの稼働という手放し物販を達成しています。
画像引用:@yuyuyuheiii
転売で生活できるようになるためには?
300から500万円以上は稼ぐ必要があるため、先ほど記載した中級者であることは絶対条件となってきます。
ここでは、コンスタントに稼ぐコツをみていきましょう。
レベルにあったことをコツコツ継続する
転売ビジネスは仕組みがシンプルです。
先ほどご紹介したキャリア歴にあった作業をコツコツ続けていくと、平均年収が少しづつ増えていく実感を感じることができるでしょう。
本記事の冒頭でもふれたように、転売ビジネスは「やるべきことを十分にやり切る」ことがとても重要です。
なぜなら転売で大きく稼ぐということは、数百円の利益の積み重ねだからです。
こうした積み重ねを継続的に行うことが、上級者になっても年収を維持し、ビジネスが拡大することにつながっていくのです。
メンターや仲間を作る
コツコツと継続することが大切ですが、間違ったやり方ではせっかくの時間も無駄になってしまいます。
実際に転売ビジネスを一から始め、年収を維持している「平均年収が高いセラー」をメンターにすると良いでしょう。
また、賛否両論ある転売ビジネスです。
日頃の相談や情報交換をしたり、目標に向けて切磋琢磨できる仲間がいることが良好なビジネス環境を作る鍵となるでしょう。
将来を見通す計画を考える
悪質な転売が横行し始め、世間の規制は厳しくなっています。
価格競争や扱っている商品が仕入れできなくなる、などの事態に影響されないよう、転売から事業の方法を変えていくことが大切です。
例えば
- OEMを利用して自社ブランドを作成する
- 販売メーカーと直接契約する
- 販売メーカーに卸売業者を紹介してもらう
などです
OEMは大きく分けて2パターンあります。
ひとつは既製品に自社のブランド名をつけて販売する方法、もうひとつは製品の仕様を決めて企業に開発してもらう方法です。
既製品をそのまま利用する方法は、パッケージを自社仕様に変えたり、既製品同士をセット販売するなど、取り組みやすいものもあります。
興味のあることや得意分野に関しては、販売メーカーが開催する大会や催し物に出向き、顔馴染みになっていくと良いでしょう。
その後の直接取引や、卸売業者を紹介してもらうなどの機会へ繋がることがあります。
仕入れ先と良好な関係を作る
長く仕入れを続けていくうちに馴染みができ、その中から良い仕入れ先が見つかっていくでしょう。
仕入れ先と積極的にコミュニケーションをとり良好な関係を作っていくと、緊急なお願いにも柔軟に応じてくれたり、セールやお得な情報を教えてくれたりします。
安定した仕入れ先を確保することは、安定した稼ぎへと直結していくでしょう。
稼いでいた転売ヤーが稼げないといわれる理由とは?
転売ビジネスは仕組みがシンプルで、ご紹介したようにレベルに必要なことを積み重ねていけば稼ぐことができます。
しかし、大きく稼いでいた転売ヤーが稼げなくなってしまう場合が多く見受けられます。
一体なぜでしょうか?
次に紹介する転売ビジネスの特徴とリスクを知って、事前に対策しておくと良いでしょう。
作業時間が長時間におよびやすい
利益が出る商品についてリサーチしたり、仕入れ先や在庫の管理、発送作業や顧客対応など多岐に渡ります。
また、ライバルとの価格競争などで需要は常に変化し、長期にわたって労働が長時間に及んでしまうことになります。
組織の中での雇用や時間労働のアルバイトのような感覚でいると、体力的に辛いと感じてしまうかもしれません。
早い段階で、外注化や組織化を視野に入れていくと作業の分散を図ることができるでしょう。
世間体が悪い
理由は買占めをしたり、違法な転売をする「転売ヤー」がいるからです。
SNSでの炎上も目立ち、転売といえば悪質な方法で儲けているビジネスと認識されていることがほとんどで、「転売ヤー」も批難の意味から作られた造語です。
正当なビジネスをおこなっていても、無条件に不当とされることは精神的な辛さとなります。
「自分の仕事が他人から嫌がられている存在」という認識は、自分が思っている以上に多岐に渡り大きくネガティブな影響を与えてしまいます。
やりがいや将来性を感じにくい
前述の通り、転売は世間からの目が冷たいビジネスとなります。
毎日長時間に渡って汗水流して稼いでいるのに、家族や友人に自分の仕事をはっきりいえず、日頃の話をしたり、将来について語ることができず辛い思いをします。
日頃から悪質な行為が横行するビジネスであることを認識して、良いことと悪いことをはっきりさせ、適正な稼ぎ方をすることが大切です。
また、自分自身でも日頃からはっきり説明できるようにしておくことも大切です。
世論が厳しいビジネスに関しては、世の中の規制は厳しくなっていきます。
その中でも、目的をもった戦略や目標に繋げることでやりがいを感じることができるでしょう。
転売での考え方はビジネスの基本となります。
転売の経験を元にしてメーカー仕入れや、自社ブランドの作成などのビジネスに繋げていくこともできるでしょう。
在庫に悩まされる
自宅に保管すると家族とのトラブルに発展するケースや、借り倉庫などの保管場所を確保すると固定費がかさんでしまうこともあります。
また、在庫を抱えた状態で値崩れを起こしてしまうなども、多くの転売ヤーが経験をしています。
こういったことを見込んで、不良在庫を抱えないような仕入れの法則性や、商品によって必要在庫数を決めるなど対策を考えておくと良いでしょう。
転売ヤーがうまく稼ぐためのコツ
転売ビジネスで長く安定して稼いでいくには、押さえておくべきコツがあります。
ここでは大切なコツの紹介をします。
最新の需要を知る
常に世間の需要と市場の変化にアンテナを張っておくことが大切です。
トレンドの商品ではない場合でも、常に微妙な価格の変動があります。
ライバルの存在により、数十円単位で変化したり、最安値・高値の更新が行われることで市場は変わっていきます。
ライバルの動向を観察することで、市場調査も兼ねることができるでしょう。
リサーチに時間をかける
転売で一番大切なことは商品リサーチです。
あまりに常日頃からおこなうことなので、ついつい手を抜いてしまうと大変です。
リサーチは、十分な時間をかけて複数のカテゴリーからおこなう必要があります。
商品のリサーチをする際はツールを使って分かりやすい調査ができるようにしたり、リサーチ方法の情報を取り入れて、実際に試してみると良いでしょう。
リサーチ方法の情報を取り入れる場合は、自分のキャリアに合った目的に合わせて選ぶことが重要です。
例えば以下の物販NAVIの情報ですと、毎日の作業がルーチン化し、リサーチのパターンが読めてくる頃に効果的です。
YoutubeやSNSでのインターネット物販に関する情報発信をはじめ、転売ビジネスのコンサルティング業、ツール開発などもおこなっています。
物販NAVIは、インターネット物販を行う事業者向けの発送代行業から事業がはじまりました。
様々なインターネットビジネスの発送代行業を担った歴史があり、売れるものを見極める多角的な視野を取り入れることができるでしょう。
画像引用:物販NAVI
利益率の高い商品を扱う
商品の梱包や発送、顧客対応に時間と労力ばかりかかってしまい、売上は高額なのに利益は少額になりどんどん逼迫していきます。
継続して年収を安定させるには、利益率が高い商品を積極的に取り入れていくことが重要です。
転売ヤーをする上での注意点
転売は作業が止まると収入も止まります。
転売で安定した年収を維持し転売1本で生活するには、ビジネスが継続している必要があります。
ここでは、継続のために必要な注意点について紹介します。
違法商品を転売しない
しかし、うっかり違法の商品を扱ってしまっては元も子もありません。
以下の、違法となる商品や販売許可が必要なものなど、しっかり確認した上で正しい転売を行いましょう。
販売するもの | 必要な申請・資格 | 関係する法律 | 確認が必要なサイト |
中古品 | 「古物許可証」の取得 | 古物営業法 | 警視庁サイト「古物営業法の解説等」 |
お酒 | 「酒類の販売業免許」の取得 | 酒税法 | 国税庁サイト「酒税関係」 |
医薬品 | 薬剤師または登録販売者の資格 | 医薬品医療機器等法・薬剤師法 | 厚生労働省の「医薬品の販売制度」 |
輸入規制のあるもの | 販売不可 | 関税法 | 税関サイト「輸出入禁止・規制品目」 |
偽ブランド品 コピー商品 | 販売不可 | 商標法 | 特許庁のサイト「商標制度の概要」 |
特定興行入場券に指定されるチケットの販売 | 興行主に無許可で販売する・反復継続で販売価格以上で販売 | チケット不正転売禁止法 | 文化庁のサイト「「チケット不正転売禁止法」 |
医薬品関係に関しては、薬品だけでなく化粧品も含まれます。
こちらも医薬品と同様に確認が必要です。
健康食品に関しては医薬品と異なり、一般食品となります。
ただし、具体的な効能効果の表記をすると医薬品医療機器等法違反に該当するため、注意が必要です。
最近では、コロナウイルス感染症防止のためにマスクが買い占められ、高額で転売されたり、市場で不足する事態となりました。
また、ゲーム機やおもちゃなどの人気商品の買い占めも起こり、販売店やメーカーが対策に乗り出しています。
国民の生活の安定を確保できない状況や、買い占めによって大きな社会現象になると、普段販売できるものも規制がかかる場合があります。
また、それぞれのプラットフォームでも利用規約に「禁止されている出品物」などの記載があるため、利用しているプラットフォームは事前に確認しておきましょう。
以下のメルカリガイドには、前述した内容がより具体的に記載されていますので、ご紹介します。
悪質な行為とみなされると、アカウント削除やブラックリストに載ってしまうことにも繋がります。
転売で生活することは、ある程度の年収をコンスタントに稼ぐことです。
節度をもってビジネスをおこなうことが重要です。
確定申告を忘れない
転売で確定申告が必要なケースは、次の2つになります。
・転売が本業の場合は所得が48万円以上
・転売が副業の場合は転売で得た所得が20万円以上
「国税庁」のサイトで課税される所得金額の計算について確認しておきましょう。
会計ソフトのサイトなどでも、分かりやすく説明されています。
また所得が48万円以上で確定申告をおこなうことになったケースでも、青色申告と白色申告の2種類があります。
どちらをおこなうかによって控除額が変わり必要な提出書類も変わるため、どのようにするかも考えておく必要があります。
画像引用:freee 「転売で得た利益に税金はかかる?確定申告が必要なケースや税金計算などを紹介」
会社員などの給与所得者の場合は会社で年末調整がおこなわれるため、本来ならば確定申告は必要ありません。
ただし、転売で得た所得が20万円以上になる場合は確定申告が必要となります。
複数の雇用先がありさらに転売で得た所得があるケースは、その合計が20万円を超えると確定申告が必要となります。
確定申告が必要であるにも関わらず、申告を行わないと無申告加算税や延滞税がペナルティとして課せられます。
安定した年収を稼ぐためにも、しっかり対策をおこないましょう。
身近なトラブルに注意する
日頃から購入者に分かりやすい商品ページや発送事項について、記載をすることを心がけましょう。
出品者の過去取引の評価はライバルとの比較となったり、アカウント閉鎖リスクに関わります。
長期的に出品者アカウントを育てる意識を持って、購入者に対して誠実に向き合う姿勢が大切です。
誠実な対応の積み重ねが、あとのメーカー仕入れや自社ブランドの作成などで役立っていくでしょう。
まとめ:転売ヤーの年収ってどのくらい?転売の将来性と続けるコツを詳しく解説
以上の紹介した内容から転売は専門的な知識0でスタートでき、安定した年収を維持できると分かったのではないでしょうか。
しかし、楽をして儲けられるビジネスではありません。
レベルに合ったことを地道にコツコツ継続し、正しい転売ビジネスをできる人だけが、安定した年収を継続できるといえるでしょう。
また、転売ビジネスの特徴的なリスクにも目を向け、やりがいをもって不安を解消していくことが、継続して続けられる鍵となるでしょう。
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