導入:メーカー仕入れは、安定した仕入れができアカウント閉鎖のリスクもありません。
安定したビジネスがしたい
不安定な転売ビジネスで手痛い経験がある
個人だけど企業とつながるようなビジネスがしてみたい
など、挑戦してみたい方も多いのではないのでしょうか?
しかし、「メーカー仕入れは儲からない」といわれることも少なくありません。
リスクも少なく長期的に取り組めるはずのメーカー仕入れですが、なぜ「メーカー仕入れは儲からない」といわれるのでしょうか?
本記事ではメーカー仕入れに安心して挑戦できるよう
「メーカー仕入れが儲からないといわれる理由」
「メーカー仕入れの特徴」
「メーカー仕入れで「個人」が利益を上げる方法」
などを詳しくご紹介します。
メーカー仕入れが儲からないといわれる4つの理由
なぜ、メーカー仕入れが儲からないといわれるのか。
まずは事実を把握し、事実を元に判断することが大切です。
「メーカー仕入れが儲からないといわれる」理由は大きく分けて4つあります。
- 利益の出方を理解していない
- 取引先の選定を間違えている
- 利益が出るメーカーを見つけられないと思っている
- 既に飽和して将来性がないと感じている
それぞれ順番に解説します。
利益の出方を理解していない
利益の出方を比較し、「メーカー仕入れは儲からない」といわれる場合が多く見受けられます。
メーカー仕入れと、せどりや転売の利益の出方の大きな違いは「利益が出るまでの所要時間」です。
せどりや転売は、即金性が高いビジネスです。
小売店ですでに安く売られているものを探して購入し、別のプラットフォームで販売することで差額分を利益にするシンプルなビジネスモデルです。
一連の作業を全て自分主導で決定することができ、さまざまな事柄にすぐに取りかかることができます。
一方、メーカー仕入れは利益が出るまで時間がかかるビジネスです。
メーカー仕入れは、メーカーとの取引を積み重ね、信頼関係を徐々に築いていくことで利益を増やしていきます。
やり始めの利益は小さく、着実に利益を出していくことで信頼を得て、交渉を繰り返すことで利益が大きくなっていきます。
以上のように、メーカー仕入れはやり始めた直後から大きく稼ぐことは難しくなります。
しかし、時間は掛かりますが「信頼関係を築くこと」に重点を置き続けていくことで、着実に安定した利益を築いていくことができるでしょう。
取引先の選定を間違えている
前述したように、メーカー仕入を始めたばかりの頃に重要な点は
- やり始めの利益は小さいことを理解していること
- メーカーとの信頼関係を築くことが利益の拡大に繋がること
の2点です。
おのずと、仕入れ先に選ぶメーカーが限られてくるでしょう。
多くの個人事業者が、メーカー仕入れのハードルを勝手に上げ、取引先に対して
- 個人とは取引を行わない
- 個人からの問い合わせは聞き流される
- 取引をおこなうには多くの商品を取り扱わなければいけない
- 常に多くの利益を出さなければ取引を継続することができない
のような思い込みが生まれている場合が多く見受けられます。
法人・個人に関係なくメーカーと直接取引することは可能です。
しかし、誰もが知っているような上場している大きなメーカーを選んだり、法人取引をおこなうことは困難でしょう。
大きな企業は取引における最小単位も大きくなるため、常に大量の数量を扱っていくには、それなりに資金や経験が必要になります。
また、法人取引は企業である法人同士の取引となるため、個人は元々取引ができません。
可能・不可能を割り切って選択し、可能な利益を着実に出すことができ、やり取りがおこないやすい取引相手を探すことが重要です。
既に飽和して将来性がないと感じている
また「メーカー仕入れの利益の出方」の特性から、すでに飽和しており参入の余地がないと考える方が多数です。
最初から大きなメーカーと取引をおこなおうとしたり、取引段階での利益を見込めないと
- 相手にされない
- 思ったように利益を出せない
- 継続できない
などの状況となり、うまく結果を出せないままの判断になりかねません。
確かに、以前と比べてメーカー仕入れには多くの参入があります。
以下の図は、日本を支える中小企業の数の割合を表しています。
現在の日本の中小企業は358万社ほどで日本の全企業数の99.7%を占めています。
以上のように、日本企業の多くの割合を中小企業が占めている限り、メーカーがなくなることはありません。
画像引用:独立行政法人 中小企業基盤整備機構
メーカーとの信頼関係をコツコツ築き、利益も育てていくものだとすればおのずと活路を見出し将来的な目標を持つことができるでしょう。
メーカー仕入れの4つの特徴
確実に利益を上げていくためにも、メーカー仕入れの本質を理解し特徴をつかんでおくことが大切です。
ここではメーカー仕入れに取り組む上で、重要になる特徴について4つご紹介します。
- 相互関係が大切なビジネスモデル
- 取引の安定と安心感
- 効率の良さ
- 社会的信用があるビジネスモデル
それぞれ順番に解説します。
相互関係が大切なビジネスモデル
「自分だけ利益が出ればいい」などの勝手な考えでは、例え利益が出たとしても長期的に継続することは難しいでしょう。
前述したように、メーカー仕入れは、メーカーとの間にしっかりと信頼関係を築いていくことが大切です。
例えば、人が初対面の出会いから、親友へと関係を育んでいく様子に例えると分かりやすいでしょう。
まず、相手を知りお互いのことを理解する。
そして、さまざまなやり取りをして行動を共にしていく。
相手への信頼感は、徐々に大きくなっていきませんか?
見知っただけではなく一緒に行動していくようになると、自分だけでは困難な大きなことにも共にチャレンジできるようになっていくでしょう。
以上の人間関係の初対面から変化する、信頼関係の増減こそが「利益」となって生み出されてくるのです。
取引の安定と安心感
また、正規メーカーと合意のもとに仕入れるため、アカウント停止や閉鎖のリスクもありません。
メーカーとの信頼関係を築いていくことで、さまざまなことを相談しながらすすめていくこともできるでしょう。
仕入れの安定
在庫に注意しながら、仕入れと販売を繰り返すことでコンスタントに利益が出せるようになっていきます。
リピート仕入れをおこなえると、「リサーチ地獄」から解放されます。
日々変動を続ける市場で、常に利益が出る商品のリサーチを続けなくてもよいのは、大きなメリットとなるでしょう。
在庫数の安定
さまざまな小売店の出荷元となるメーカーは、常に豊富な在庫を抱えています。
小売店から商品を仕入れる場合は数に限りがあります。
必要な分を確保するために、数店舗探すことも探さなければなりません。
仕入れの連絡1つで、必要な在庫が届くのは大きなメリットとなるでしょう。
仕入れ価格の安さ
メーカー仕入れは、卸問屋や小売店を飛ばして、直接メーカーより商品を仕入れるスタイルです。
以下の図は、メーカーが製造した商品を仕入れて消費者へ届ける仕組みを表しています。
一般的には、小売業はメーカーから直接商品を仕入れるのではありません。
卸売業から仕入れた商品を、お客様に販売することになります。
画像引用:リクナビ
直接メーカーから商品の仕入れをおこなうことは、卸売業・一般小売店を介しません。
効率の良さ
メーカーと継続して取引をおこなえる道筋ができたら、商品が一定期間でどの程度売れるか精査し、欠品しないように仕入れのタイミングを決めます。
あとは、セール等のイベント時以外は、減った在庫の分を仕入れる作業の繰り返しです。
常に変動するものではないため、作業に要する時間も最小限にしていくことができるでしょう。
外注化を見据えて、マニュアル化することも可能です。
社会的信用があるビジネスモデル
「品質保持」がされた商品を「適正価格」で継続して販売することで、自社として顧客の信頼を得ることができます。
またリピート仕入れを継続することで取引メーカーとの信頼関係も強くなっていきます。
個人では難しいビジネスも、メーカーと共におこなうことができれば、挑戦の幅は格段に大きくなるでしょう。
メーカー仕入れで「個人」が利益を上げる方法5選
ここからは、メーカー仕入れで個人が利益を上げていく具体的な方法を5つご紹介します。
丁寧に着実に対策することで成果につながっていくでしょう。
- DMで新規開拓を狙う
- 自社ホームページを開設する
- 中小企業や個人代理店に営業する
- 価格交渉を積極的におこなう
- 限定化・独占化交渉も視野に入れる
それぞれ順番に解説します。
DMで新規開拓を狙う
忙しく時間がない場合でも活用しやすく、且つ必ず必要となる箇所をテンプレート化して効率よく作業することができます。
メーカーとの関わりを作らない限りは、取引数も増えていかず利益もつくれません。
しかしどの企業でも取引をしてもらえる訳ではなく、断られることがほとんどです。
返答の確率は「数十社へ問いあわせて1社か2社返答がある程度」と考えておくと取り組みやすいでしょう。
しかしやり始めの仕入れ先開拓では、取引数を上げるために数百社単位で取り組むことが大切です。
返答率を考慮にいれ、前向きな気持ちで取り組んでいくことが取引へと繋がる道となります。
またメールの返信率が低いようであれば、メールの内容を改善することも大切になってきます。
送りっぱなしにせずに、自分で精査しながら一定の基準を作っていくことが大切です。
DMは数百社に送るため、どうしてもテンプレートに沿って作成するような形になりがちです。
しかし
- なぜこのメーカー(商品)を選んだのか
- どんなコンセプトで販売を行っているのか
- 販売を考えている販路について
- 自分の実績や強み
など、提携の文章の中にオリジナルの味を出して興味を持ってもらえる工夫をすると良いでしょう。
自社ホームページを開設する
質問された時に返答できるよう準備しておくことはもちろん、相手の時間や手間を取らせないよういつでも見られるネット上に作り込んでおくと良いでしょう。
事業概要(会社の場合は会社概要)だけではなく、事業代表者の経歴や強み、どのような取引をしたいのかなども丁寧に記載することが大切です。
相手の視点に立ち、取引を決める判断を見つけられる工夫を盛り込むことが大切です。
中小企業や個人代理店に営業する
個人の力を発揮できる、規模の小さい中小企業や個人代理店との取引が良いでしょう。
個人の利点ともいえる小回りがきく小さな規模でしっかりと信頼関係を結び、共に課題解決や目標達成を目指すことが大切です。
また個人の力を発揮するために、取引最小単位の大きさや資金面も考慮しましょう。
大きな企業は、取引における最小単位も大きくなります。
メーカー仕入れは、小売店での仕入れよりも現金で取引をおこなうケースも少なくありません。
常に大量の数量を扱っていくには、それなりに資金や経験が必要になります。
中小企業や個人間の仕入れとなれば、取引の最小単位も小さくなり、支払いにクレジットカードを使用できるケースも増えてくるでしょう。
価格交渉を積極的におこなう
一般的なのは、発注数を増加させることで価格交渉をおこなうパターンですが、商品の取引期間や累計などの実績に応じて価格を下げてくれるメーカーもあります。
またメーカーの不良在庫を引き受けることで、お互いの利点を生み出す取引が行えると実績と捉えてくれることもあるでしょう。
信頼関係を築くことで、価格交渉や相談もスムーズにおこなえるようになっていくでしょう。
限定化・独占化交渉も視野に入れる
しかし限定化・独占する為には、メーカーに販売するプラットフォームの仕組みや利点を伝え、聞いてもらう必要があります。
提案を聞いてもらうためにも、限定・独占化に関しては、メーカーとの信頼関係が大きな鍵となってきます。
メーカー仕入れの将来性
さまざまな製品を製造する多くのメーカーは、日本市場の基盤を担っています。
日本の基盤となるメーカーと直接取引をおこない、信頼関係の元にビジネスをおこなうことは未来の日本市場を構築していく一助となっていきます。
大きなメーカー同士の取引しかできないこととは異なり、個人が関わることで広がる可能性を見極めていくことが大切です。
以下のEC STARs Lab 代表の中村裕紀さんは、メーカー取引一本で月利200万円を達成しています。
国内外のメーカー取引も法人10期目に入る経歴を持ち、メーカー直取引のコンサルタント業務や書籍も多数出版されています。
経験豊富な実践者の多くの視点を取り入れることで、メーカー取引において自分なりの将来の展望を見つけることができるでしょう。
画像引用:@nakamura0317275
メーカー仕入れは特徴を知って対処すれば、これからも利益をあげられるビジネスです。:まとめ
メーカー仕入れは、せどりや転売とは明らかに異なる特徴があるビジネスです。
まずはよく耳にする噂や世間の話に流されることなく、しっかり特徴を知り判断することが大切です。
特徴があることは、明確な対策の立てやすさにつながります。
やるべきことがしっかり理解できれば、長期的に安定した利益を出していくことができるでしょう。
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